三点リーダーの使い方(…)

三点リーダーの使い方
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 三点リーダー(…)は、会話文の文頭や文末、地の文の文末につけて余韻を表現したり、それ単体で沈黙を表したりするための記号です。会話で言葉をはっきりと言い切らないときにも使われます。

 基本的には「…」×2、つまり「……」の形で使用します。
 とはいえ必ず「…」×2の形で使わなければいけないというわけではなく、たとえば会話文において長めの沈黙を表したいときに「………」と表記しても問題ありませんし、「…」と表記されることもあります。ただし、現在の出版物においては「……」の形でほぼ統一されているので、小説家やライター志望で文章を公に発信しようと思っている方は、「……」を採用したほうがいいでしょう。

 ちなみに類似した二点リーダー(‥)という記号がありますが、文章作成において二点リーダーを使う場面は特にないです。

パソコンでの三点リーダーの出し方

Windows→「さんてん」と入力して変換、または「・」(ナカグロ。キーボードの「め」の位置)を三回押して変換。

Mac→「てん」あるいは「・」と入力して変換、またはキーボードのoption+「れ」。

三点リーダーと句読点

 三点リーダーは会話文の最後に付けられることが多いですが、その場合句点を打つ必要はありません(打ってはだめなわけではないが、現在はほとんど使われていない)。

△「〇〇〇……。」
○「〇〇〇……」

 会話文で三点リーダーを付けたあとにも文が続く場合は、句点や読点を打って区切ります。

「〇〇〇……。〇〇〇」
「〇〇〇……、〇〇〇」

 文の内容が連続しており、句点で明確に区切る必要がない場合(言葉の間を表現したりする場合)は、句点を打たなくても大丈夫です。

「〇〇〇……〇〇〇」

 地の文の文末に三点リーダーを付けるときに句点をどうするかについてですが、明確なルールがあるわけではないので、打っても打たなくてもどちらでもいいということになります。ただし、現在流通している出版物においては句点を打っているものがほとんどです。

〇〇〇……。

 例外的ですが、たとえば登場人物の意識が消失していくさまを表すときなどは、三点リーダーのあとにあえて句点を打たずに余韻を表現する、という使い方をすることもできます。

〇〇〇……

三点リーダーをほかの記号で代用しない

 三点リーダーの代わりにナカグロ(・)の連打や読点(、)、句点(。)を三つ並べた文章を目にすることがあります。これは一般的な用法ではないので三点リーダーを使うことをおすすめします。

 英語ではピリオドを三つ並べたもの(…)を使うので、句点を並べるのは発想としては間違いではないのですが、三点リーダーという専用の記号があるのでそちらを使うようにしましょう。

三点「リーダー」ではなく三点「リーダ」?

 三点リーダーは三点リーダと表記されることがありますが、リーダーとは英語で点線・破線を意味する印刷用語のleaderのことなので、どちらかといえば三点リーダーのほうが実際の発音に近いと思います。しかしながら語尾に長音が来る場合にそれを省略することは、JIS(日本工業規格)によって定められており(三音以上の場合。二音以下は省略しない)、そのルールにのっとれば長音は省略する必要があるということになります。コンピューターをコンピュータというような感じです。

 もっともJISにおける長音表記の解釈も時代とともに変わっており、現在ではつけてもつけなくても間違いではないというスタンスに変わったようです。マイクロソフトも2008年に、表記ルールを実際の発音に近い長音をつけたものに変更しています。

創作に役立つ本

 小説を書くための指南書であり、モチベーションを高めるのにも使える一冊。古い本ですが、文章作法は時代によってそう変化するものではないので今でも役立ちます。定番のロングセラー。